御礼。

 

NNPPの日、無事演奏も終わり、楽屋に戻ると・・・

 

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そこにはソウルキャッチャーズの単行本よりも遥かに大きい、「オーボエ」と書かれた紙の貼られた袋が。

そう、差し入れである。

 

恐らく私がパートリーダーだから私のところに届いたのであろう、オーボエパートへの差し入れである。

知らない方向けに説明をすると、演奏会を開催すると、奏者向けに差し入れが送られることが、たまにある。

大抵はお菓子だったり、花束だったり・・・色々と送られる。

 

舞台裏のことを少し話すが、NNPPでは、フロントのスタッフの方が受け取った差し入れを仕分けし、各々の楽屋に差し入れが届けられるシステムとなっている。

そのため、楽屋に戻ると差し入れが届けられていたのである。なんて親切なシステムなんだろう!!!

 

この袋が楽屋に鎮座しているのを見た時、私は思った。

・・・まさかこの袋の中身、全部ゼクシィでは無いだろうか・・・?

(知らない方の為に補足すると、ゼクシィを演奏会の演奏者への差し入れにする、という習慣がサブカルオケの一部にある。

たった500円で、全国どこの本屋でもコンビニでも買えて、しかもめちゃくちゃ重いという、差し入れ界の最終兵器である。俺は2回やられた。)

 

この袋の中身が全てゼクシィだとすると、5~6ゼクシィ程度は入る。ちなみに、1ゼクシィでも殺傷力は十分ある。

戦々恐々としつつ袋を開けると、果たしてゼクシィは一冊しか入っていなかった。

たったの1冊である。しかも海外式場を紹介するゼクシィで、ゼクシィの中でも一番軽いものだ。ジャンプと同じくらいのサイズしか無い。

「初心者向けのゼクシィ」として、ゼクシィを差し入れとして送る、ゼクシィストの中では有名である。

 

袋の中を更に漁る。

チョコレートが9箱、「ウコンの力」が3本、そして何故かコンビニで買ったと思われる、ペットボトルのカルピスウォーター・・・

すると、袋の奥からこんなものが出てきた。

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宛名には「熊本のオーボエ吹き」とだけ書かれており、袋の中には「黒糖ドーナツ棒」というお菓子と、一通の手紙が入っていた。

その手紙には、NNPPのオーボエパートの皆さんへのメッセージとして、いつも動画で見てすごいと思っていること、自分もいつか楽器を購入して、一緒に演奏したいということ・・・そういったことが書かれていました。

全く知らない人に差し入れをもらうこと自体が初めてだったので、本当にうれしかったです。

 

しかも、その方は熊本からこのNNPPのために来てくれたことも嬉しかったですし、我々と一緒に演奏したいと手紙に書いてくれたことも、とても嬉しかったです。

御礼を言いたいのですが、誰なのか全く分からず、気づいた時にはお客さんも帰られてしまった頃で、お礼を言うことができませんでした。

「熊本のオーボエ吹き」さん、本当にありがとうございました。この場を借りて御礼をさせていただきます。

いつか、一緒に演奏できる日を楽しみに待っています。

ちなみに、袋の中に使用済みの航空券が一緒に入ってましたが、これは、本当に熊本から来たということを証明するためのものでしょうか、それとも、ただのうっかりでしょうか。

 

そして、お客さんと言えば、今回のNNPPは本当に素晴らしいお客さんに恵まれた、いい演奏会だったなと思います。

良く訓練されたコール&レスポンスにサイリウムはほんとうに素晴らしいの一言でした。

そして何より感動したのが、最後に演奏した「ラララ終末論。」の最後、ハロー、プラネット。を演奏している時に聞こえてきた「オハヨーハヨー」の大合唱です。

このお客さんのコールがあって、この交響組曲は始めて完成したのではないでしょうか!?

サッカーではよく、サポーターは12人目の選手だ、なんて言いますね。

それと同じで、今回NNPPに聞きに来てくれたお客さんの皆さんは、我々吹奏楽団やアンサンブル、オーケストラのもう一人の団員であり、欠かすことのできない重要なパートだった、と言えます。

あのときあの場に居たお客さんは、NNSBのもう一つのパートであり、おたクインテットのメンバーでもあり、やらないカルテットの6人目のいい男♂でもあり、オーケストラプリマのもう一つのパートだったのでしょう。

 

また、今にして思えば、我々の音楽は、リハーサルが終わった段階では未完成だったんじゃないでしょうか。

ですが、演奏会本番で、来てくれたたくさんのお客さんのコール&レスポンスやサイリウム、たくさんの拍手によって、我々の音楽は始めて完成したんだな、と思っています。

NNPPを代表して、来てくれたお客さん全ての皆さんに感謝を申し上げます。なんて私なんかが言うのはものすごくおこがましいことですが、

お客さんへの感謝は、NNPPへ出演された皆さんの総意だと思います。実際、本当にお客さんがノッてくれて楽しかったね、なんて楽屋や打ち上げの席で、みんな話していました。

 

そう、あの日、あの時、オリンパスホール八王子にいた皆さん一人一人が、あの舞台を作り上げたのだと思っています。

もし、このNNPPの第二回があれば(あると俺も凄く嬉しい)、皆さんとまた一緒に盛り上がりたいな、と思っています。

あるかないかは誰にもわかんないけど!

 

でも、このNNPP以外のオーケストラや吹奏楽の演奏会では、サイリウムを振り回したらダメですよ。めっちゃ浮くから。

本当にありがとうございました。

NNSB、オーケストラプリマ、オーボエパートのcaretでした。